AI時代に税理士は不要」を全部間違えてた話
「税理士の仕事の92.5%はAIに代替可能」
この数字、見たことありますか? 野村総研とオックスフォード大学の共同研究で出された、有名なデータです。
私もこれを初めて見たとき、本気で転職サイトを開きました。夜中の2時に、ベッドの中で。笑
でも、税理士として実際にAIツールを使い込んで1年。「AI時代に税理士は不要」という話が、どれだけ的外れだったか、やっと分かりました。
今日は、みんなが信じている「常識」を、現場のリアルでひっくり返していきます。
【常識】AIがあれば税理士はいらなくなる
SNSを見ていると、こんな声がたくさん流れてきます。
- 「freeeがあれば確定申告なんて自分でできる」
- 「ChatGPTに聞けば税務相談いらないでしょ」
- 「AIで記帳が70%削減されるなら、税理士の仕事なくなるじゃん」
気持ちは分かります。実際、freee(月額1,980円〜)やマネーフォワード クラウド会計(月額2,980円〜)を使えば、銀行連携で自動仕訳ができて、OCRで領収書も読み取れます。
2026年にはtofu(トーフ)というAI自動記帳サービスが日本で本格展開して、記帳作業を70%削減できるというデータも出ています。
「もう税理士いらないじゃん」と思うのは、自然な流れですよね。
私自身、最初はそう思っていました。自分の仕事、なくなるんだろうなって。
食べながらAIを研究しています 😊
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【現実】AIの税務計算、めちゃくちゃ間違えてます
ところが、現実はかなり違いました。
海外の税理士さん(@TheNFTCPA)が投稿して1,000いいね以上ついた事例があるんですが、あるクライアントがAIで確定申告をしたら「還付金111,000ドル(約1,600万円)」と出たそうです。
実際に税理士が確認したら、正しい還付額はたったの9,000ドル(約130万円)でした。
AIが子供の人数や税額控除を誤認して、とんでもない金額をはじき出していたんです。
これ、笑い話じゃないですよね。そのまま申告していたら、追徴課税どころか、監査対象になっていた可能性もあります。
別の事例では、Claude Opusを使ってK-1(米国のパートナーシップ税務書類)の調整を試みた方が、3回連続で計算を間違えたと報告しています。結論は「AIは研究や説明には使えるけど、計算は税理士に任せろ」でした。
日本でも同じことが起きています。ChatGPTやClaudeに「この経費は控除できますか?」と聞くと、もっともらしい回答が返ってきます。でも、根拠となる条文が存在しなかったり、改正前の古いルールを参照していたりすることが、本当に多いんです。
ちなみに、日本の国税庁が発表した令和6年度のデータでは、所得税の追徴税額が1,431億円(過去最高)、法人税が3,407億円(10年で最高)。申告ミスのリスクは、AI時代だからこそ高まっているとも言えます。
【じゃあどうする?】AIと税理士の「正しい組み合わせ方」
ここまで読むと「じゃあAI使わないほうがいいの?」と思うかもしれません。
そうじゃないんです。AIは使い方次第で、ものすごく強力な味方になります。
ポイントは「AIに任せるところ」と「人間が判断するところ」を分けること。私が実際にやっている方法を3つ紹介しますね。
① 定型作業はAIに全部やらせる
記帳、領収書の読み取り、仕訳の下書き。これはfreeeやtofuのようなツールに任せて大丈夫です。
大手税理士法人では、AI導入で申告業務の80%が効率化されたという事例も出ています。私も日常のルーティンワークにかける時間は、1年前と比べて半分以下になりました。
② AIの出力は「下書き」として扱う
ChatGPTやClaudeで税務資料のドラフトを作るのは、すごく便利です。でも、それをそのまま提出するのは危険。
海外の税理士CPAコミュニティでも「AIの出力は必ず専門家がレビューすること」が鉄則になっています。私もClaudeで作った仕訳案は、必ず自分の目で条文と突き合わせてから確定させています。
この「AIが出して、人間が確認する」フローを作るだけで、スピードと正確性の両立ができるんです。
③ 空いた時間で「AIにできないこと」をする
ここが一番大事なところです。
AIが記帳や計算を巻き取ってくれた分、私たち税理士には時間が生まれます。その時間を何に使うか。
答えは「クライアントの経営相談」と「税務判断」です。
「来期、設備投資するべきか」「法人成りのタイミングはいつか」「相続対策をどう組むか」。こういった判断は、数字だけじゃなくて、クライアントの家族構成や将来の希望、業界の空気感まで読む必要があります。
ここはAIがどれだけ進化しても、まだまだ人間の仕事です。実際、税理士事務所の売上は2012年から2021年で59.9%成長して市場規模1,377億円に達しています。AIが普及しても、仕事自体はなくなるどころか増えているんです。
【まとめ】「不要になる」じゃなくて「役割が変わる」
「AI時代に税理士は不要」。この言葉を信じて不安になっていた過去の自分に言いたいのは、「不要になるんじゃなくて、やることが変わるだけだよ」ということです。
AI代替可能性92.5%という数字は、「今の業務の形」がそのまま残るなら、という前提の話。実際には、定型業務をAIに渡して、自分はもっと価値の高い仕事に集中する。その流れは、もう始まっています。
怖がるのをやめろとは言いません。私もまだ怖いです。笑
でも、怖いからこそ調べて、試して、自分の目で確かめる。そのプロセスが、一番の武器になると思っています。
この記事が「自分の仕事、大丈夫かな」と不安な方の参考になったら嬉しいです。スキやフォローで応援していただけると、次の記事を書くモチベーションになります!
ではまた、次のnoteでお会いしましょう💁🏻♀️